2019年 SICF19グランプリアーティスト展《触りながら触られる》

インスタレーション 55インチモニター1台、19インチモニター2台、(各 フルHD 13分10秒ループ)、オーガンジー、スピーカー

撮影:ただ(ゆかい) 画像提供:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター)

 

 

《コンセプト》

私は、一対一(自分と自分、自分と他人)のコミュニケーションをテーマに近年作品を制作しています。 それは、私が日常生活で「人はどのようにして人を信じたり、心を開いていたり、親密になっていくのだろうか。」という ことを考える機会が多いように感じるからです。
このことについて改めて考えたいと思い、男女間でのやりとりをモチーフとした今回の作品の制作が始まりました。

他人を簡単に立ち入らせることを躊躇うパーソナルエリアは、精神的、物理的、それぞれの面で誰もが持っているものだと思いますが、そのエリアの内外を分ける部分が、私には肌のような膜になっているように感じます。その膜は、過去の経験や傷などに基づき、自分自身を守るために強度を増したり、親しい人に心を開いてく過程で膜までの距離感が変わったりと、揺らぐものだと思います。
特に、恋人同士や夫婦、微妙な関係性の二人が向き合う過程では、暗黙のうちに全身の感覚を使って、互いの膜の存在を確かめたり、接近したり、摩擦を起したりしながら、どこまでその膜に介入するかの交渉が行われているように感じます。私は、人によって違うその膜が揺らぐのを感じた時に愛おしさを覚えます。今回は男女のエピソードをモチーフにしていますが、どんな人との間にも起こりうる近づきたい欲求や嫌悪感が映し出された膜の存在を通して、人と向き合い続ける心のしなやかさを捉え続けていたいとの思いで、制作しました。

 《作品について》

時々発せられる男女の台詞は、実際に親しい人との別れや親密になる経験、関係性が揺らいだ体験をした人からその時に 発せられた言葉をインタビューで拾い上げた言葉です。
動画の中では、その言葉が発せられた状況を作家と役者で解釈し直し、シンプルな動きに置き換えて演じています。全部 で 14 話あり、男女は何度も中央に垂れる膜の前に現れては近づいたり離れたりを繰り返します。

■出演 : 浜野基彦(テアトル・エコー)   石川佳奈
■録音、音響、撮影補助 : フクシマヂロウ
■映像同期 : 本宮 曜 ( 株式会社アイデアスケッチ )
■グラフィックデザイン : 西尾優

 

SICF19グランプリアーティスト展 公式ページ
https://www.sicf.jp/archives/sicf19/grandprix/

SICF19グランプリアーティスト展 プレスリリース
https://www.spiral.co.jp/application/files/6315/4225/0485/20181115SICF19GP.pdf

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【展示概要】

会期:2019 1 7 日(月)- 13 日(日) 11:00-20:00 会期中無休
会場: ショウケース(スパイラル1F
主催: 株式会社ワコールアートセンター
企画制作: スパイラル
協賛: 特定非営利活動法人青山デザイン・フォーラム